薬でも治らない頭痛、鍼灸治療を試してみませんか。

頭痛

頭痛には3つのタイプがある

◆筋緊張性頭痛
◆片頭痛・群発頭痛
◆薬物乱用頭痛

20〜30代男性によくみられる「筋緊張性頭痛」

日本人の3人に1人は、慢性頭痛に悩む、いわゆる「頭痛もち」といわれています。
筋緊張性頭痛の症状としては、
・頭全体がギュッと締め付けられる
・重苦しい鈍痛
・午後から夕方に痛みが増す

パソコン作業やデスクワーク、眼鏡使用などによる目の疲れ、睡眠不足、
仕事や人間関係のストレスなどで心身の緊張が続いているなどが原因と考えられています。

筋緊張性頭痛は、意外かもしれませんが、肩こりが悪化して起こることがあります。
肩にある僧帽筋(そうぼうきん)という筋肉が過度に緊張することで肩こりになります。
僧帽筋は、背中から肩、首を覆って後頭部へと続いています。
このため、肩こりは頭部の筋肉群も過度に緊張させ、頭痛を引き起こします。

鍼灸とインディバでの治療

筋緊張性頭痛は、筋肉の過度な緊張を緩めてあげることで症状が楽になります。
鍼灸とインディバが最も得意とするタイプの頭痛です。
鍼(はり)と鍼通電療法(はりつうでんりょうほう)で、僧帽筋やそのまわりの首の筋肉、
背中の筋肉をダイレクトに刺激し、筋肉を緩めることができます。
これは、マッサージや整体では真似ができないことです。
鍼と同じように筋肉を緩めようとすると、緩める前に筋肉が傷つき、揉み返しや内出血を引き起こすことになるでしょう。

日常生活でできるケアは、入浴やシャワーで洗髪するときに、首や肩を温めると筋肉が緩まることがあります。
あとは、目の疲れを減らすように、パソコン作業を1、2時間おきに休憩をとり、一点を見続けないように心がけてみてください。

片頭痛・群発頭痛または、筋緊張性頭痛と混合型も

片頭痛は、頭の片側(かたがわ)にズキンズキンと脈打つ痛みがあり、吐き気や嘔吐をともなうこともあります。
光、音、においの刺激で悪化する場合もあります。
片頭痛は血管性頭痛ともいいます。
脳内の血管が広がって血流が強くなり、その拍動が神経に触れて、痛みが起こります。

例えば、仕事で大きなプロジェクトが終わり、ひと息ついたときなど、緊張から開放されたことで自律神経が変動し、血管が拡張したときに起こりやすくなります。休日に寝込んでしまうような頭痛は、片頭痛の可能性が高いでしょう。

まれに、片頭痛の強い痛みが1日数時間、1ヶ月以上も続くものを群発頭痛といいます。
片側の目の周囲に症状が起こります。
これは頭痛の中でも重症なケースが多いです。このような重症なケースには、脳内の血管を収縮させて正常にし、血管周囲の炎症をおさるトリプタン製剤という薬を使用します。

鍼灸とインディバでの治療


片頭痛、群発頭痛に対しての鍼灸治療は、非常に難しく、東洋医学、西洋医学ともに難治性の病気です。
しかし、治る可能性がまったくないわけではありません。
鍼灸治療としては、自律神経の調整を得意としています。
首や頭のツボを刺激します。それでも改善されないときは、足のツボを刺激します。
治療期間は、通常の筋緊張性疼痛よりも長い間かかります。

日常生活でできることは、もし痛みが起きた場合は、痛い箇所を冷たいもので冷やすと
血管が収縮し症状が楽になることがあります。しかし、冷やしすぎると筋緊張性頭痛を誘発(ゆうはつ)し、混合型になることもあるので気をつけましょう。

頭痛薬の使いすぎにも注意

頭痛の原因は目や耳の病気、脳の病気などさまざまなことが考えれます。
そのため、突然の頭痛は不安になることもあると思います。

その他に、頭痛薬の飲み過ぎで起こることもあります。
市販薬や処方薬を月に10日以上連続して使用している場合は、けしていい状態とは言えませんので、
一度、鍼灸院または、病院を受診し、対処をすることをお勧めします。

頭痛に対する鍼灸について、以下の文献をつかいました。
参考文献
・山口智:図解 鍼灸療法技術ガイドⅡ 365−384
・平田幸一:病気がみえるvol7脳・神経 380−389

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