肝臓もまた冷えに弱い
もっとも冷えに弱いのは腎臓です。腎臓が弱くなると肝臓も必ず悪くなります。
これは、西洋医学でも同じことが言えます。手術前の身体チェックに腎機能(BUN、クレアチニン)、肝機能(ΓーGTP)を確認します。
腎臓、肝臓は薬のろ過、排出に関係している臓器です。
鍼灸では、腎臓は親で、肝臓は子です。これを相生関係といいます。
夜は眠れず、朝は早く起きてしまう人は、腎臓も肝臓も弱っている人です。
不眠は幸せホルモンが減少している
肝臓と腎臓が弱くなると不眠に陥ることがあります。
ストレスは睡眠を誘います。それは、ストレスによって脳内麻薬のエンドルフィン、エンケファリンが生産されるためです。
ストレスにあうと人は眠りに逃げようとします。
しかし、真面目な人は、ストレスに対して一途に悩み、幸せホルモンのセロトニンが減少してしまいます。
セロトニンが減少している人は痛みに敏感になる傾向があります。
そのため、首や肩のこりが気になってよけい眠れなくなります。
腎臓の時間、肝臓の時間
鍼灸では、午後11時から午後1までを腎臓の時間といい、この間に腎臓は疲れを回復します。
午前5から午前7時までを肝臓の時間といいます。
肝臓は精神的ストレスを最も受けやすい臓器です。
肝臓の異常でおこる症状の特徴は、つっぱったかんじです。脇腹がつっぱる。胃や下腹部がつっぱる。月経の時に胸が張るのもそうです。
不眠に効果があるツボ
★心兪(しんゆ)
★脾兪(ひゆ)
★三陰交
不眠の人は、首、肩、背中のこり感を訴えるケースがあります。
合わせて治療すると更に効果が得られます。
以下の文献を参考にしました。
・濱田淳、徳竹忠司、和田恒彦・宮本俊和:中高齢者の鍼灸療法 30−50
・後藤修司:はりきゅう理論 72-93
・福田文彦:図解 鍼灸療法技術ガイド 392-404
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